Autodesk 3ds Max 2010 発表セミナーレポートオートデスク メディア&エンターテインメント の主催による 3ds Max 2010 発表セミナーが東京 (カナダ大使館) で開催された。 今回のセミナーでは、ゲームや映像といったエンターテインメント業界を対象に、3ds Max の最新バージョン 2010 の新機能の紹介デモンストレーションや協賛企業・業界のパワーユーザによるセッションを設けた。特にユーザセッションはサンジゲンやセガといった業界でも注目を集めるユーザがそのテクニックを披露し、集まった観客はその徹底されたワークフローと、ものづくりにかける両社のこだわりに沸いたセッションとなった。 Autodesk 3ds Max 2010 製品紹介・デモンストレーション毎年多くの新機能を追加し進化を続ける 3ds Max の最新バージョン 2010 では 350 をこえる新機能を搭載している。その中で最も大きな機能追加と言えるものが「リボンインターフェイス」と呼ばれる UI 機能である。このリボンインターフェイスは、最新の AutoCAD や Autodesk Revit Architecture などにも搭載され、Autodesk ソリューションの共通のインターフェイスとなっている。3ds Max は新しいポリゴンモデリング機能「グラファイトモデリングツール」がこのリボンインターフェイスに組み込まれ、ツールにアクセスしやすいようにレイアウト改良が行われている。 デモンストレーションでは、グラファイトモデリングツールを中心としたパワフルなモデリング方法や「Review 3 テクノロジー」による高品質なビューポートシェーディング機能、「mental mill」によるマテリアルシェーダの構築など様々な新機能の紹介が行われた。 協賛セッション: 日本ヒューレットパッカード株式会社協賛セッションでは、日本ヒューレットパッカード株式会社 ワークステーション事業部 大橋氏よりプレゼンテーションが行われた。 今回ヒューレットパッカードは新しいワークステーションシリーズとして「Z400・Z600・Z800」の発売を開始。 これまでも「xw シリーズ」として多くの企業へ導入実績を誇る HP のワークステーションだが、新しい「Z シリーズ」は BMW Group DesignworksUSA とのコラボレーションにより、筺体のデザイン性だけではなく、内部のメンテナンス性・冷却性も優れたワークステーションとなった。
また、Intel® の新しいプロセッサー「Nehalem」を搭載することで従来の 8 コアの倍となる最大 16 コアを実現。3ds Max 2010 は、レンダリングコストの効率化だけではなく、様々な機能がマルチタスクへ最適化されている。これにより新しい Z シリーズは今まで以上に 3ds Max に最適なワークステーションとなり、より最適な作業環境を構築することが可能となったのだ。
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アニメ制作事例 :株式会社サンジゲン 「2 倍の生産性を実現した 3ds Max アニメワークフロー」 株式会社サンジゲン 代表取締役 松浦 裕暁 氏 続いて、アニメ制作事例として株式会社サンジゲン 松浦氏の登壇が行われた。 松浦氏の率いる株式会社サンジゲンは「アニメで世界平和」をモットーに、TV アニメシリーズを中心に数多くの CG カットを手がける、3DCG に特化したクリエイティブ集団である。 3D ツールは 3ds Max をメインツールとし、キャラクターアニメーション制作には Character Studio を使用している同社。制作時のテーマとして、「作品のタッチに合わせた絵作り」を意識している松浦氏は、アニメ調に見せるセルルックに徹底したこだわりを持っている。 セミナーでは、そのセルルックを表現するのに必要な「モデリング」「レンダリング・質感」「動き」それぞれにフォーカスを当て、実際の現場での制作フローとテクニックが紹介された。また、同社のセルルックを追及した表現のテクニックとして、3ds Max プラグイン「Pencil+」を用い、作画スケッチに見られる線の「抜きと入り」を疑似的に表現する方法や、アニメーションをあえてフルフレームでレンダリングせずに間引いて作画に近い動きを表現する方法などが披露されるなど、近年のアニメ制作現場を支える具体的な制作フローや手法を見ることができたセッションとなった。
ゲーム開発事例:株式会社セガ 「3ds Max で圧倒的物量を短期間に仕上げるセガのゲームステージ制作」 (株)セガ 第一 CS 研究開発部 第二デザインセクション グループリーダー 小田 幸雄 氏 最後にゲーム開発事例として株式会社セガ 第一CS研究開発部 小田氏の登壇が行われた。 今回は、シリーズ 3 作目となるアクションゲーム「龍が如く 3」のゲームステージ制作のフローをご紹介頂いた。 ゲームの舞台となる「神室町」という架空のステージは、一辺が 500m を超える敷地内に、大小 400 ものビルや店が立ち並ぶ非常に密度の濃いシーンとなっている。ゲームシーンは 3ds Max を主軸に制作が行われている。ステージ制作に使用するテクスチャーの総数は 4000 枚を超え、これらのテクスチャーは同社内で開発された DirectX のシェーダライブラリーを用いてマテリアル管理が行われており、ゲームに数多く登場するネオンサイン看板も自在に 3ds Max 上で表現可能となっている。また、テクスチャーの制作方法として、市販の素材集を用いたオリジナルの看板作成例や、プリセット化された汚しテクスチャーのサンプルなど 4000 枚ものテクスチャーをバリエーション豊かに見せる方法が披露された。これらは参考資料も含め同社内に設けたデータベースを通じて共有化されており、効率的なフローを支える環境作りが紹介された。 セッション後半は PLAYSTATION 3 との連携をテーマに、膨大なデータを扱う際の注意点や、ユーザ対しにストレスを感じさせない操作感へのこだわり、手法などが披露され、大ヒットゲームにおける開発の舞台裏を垣間見ることができたセッションとなった。
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