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天然ガス開発産業の Process Pipeline Services 社で主席配管設計者を務めるボビー・ギルバート氏にとって、業務の中心にあるのが AutoCAD です。しかし、本来やりたかったことを見つめ直し、アーティストとして T シャツのデザインというクリエィティブな仕事を始めたいと思ったとき、彼はそのプロセスに AutoCAD を組み込むことを決めました。
ギルバート氏は次のように語っています。「毎日仕事に行くのが楽しく、いわゆるブルー マンデーとは無縁でした。でも、かつて自分がやっていたクリエィティブな表現を仕事に求めることはできませんでした。実を言うと、グラフィック デザインのツールを揃える余裕がなかったのですが、『AutoCAD があるじゃないか。それで何とかなるはずだ』と考えました」
AutoCAD の斬新な使い方から生まれたのが Soda Bomb Apparel 社です。人目を引くデザインには、「死者の日」の祭りのシュガー スカルもあれば、映画『A Christmas Story』でおなじみの脚形ランプにスニーカーを履かせてタトゥーを施したものもありと(映画どおりの網タイツと赤いハイヒールではありません)、どれも奇抜で、ギルバート氏の無限の創造性が表れています。しかし、AutoCAD でデザインするという彼の問題解決方法も、奇抜さではデザインに負けていません。
「T シャツの絵柄をデザインするときは、すべてハッチングで描きます。線でさえもです」とギルバート氏は説明します。「線の両側に印刷されないポリラインを作成します。そうすればハッチングができあがります。そうして作成したハッチングは幅と筆致が不均一な線を生み出します。このほうが、幅のあるポリラインを使うよりも自然なタッチが出せることに気付きました。多少手間はかかりますが、AutoCAD で長い間やってきた作業なので、時間がかかるという印象はありません。私にとっては、とても速くて簡単な作業です」
T シャツをプリントするときはスクリーン印刷に携わっている昔からの友人に頼みますが、一般に、ベクター形式のグラフィックを送信するのは面倒です。そこで彼は、AutoCAD の PDF 書き出し機能を使ってプリントを依頼しています。この 5 年間にデザインしてプリントしたシャツは、自身のビジネス用に 12 点、クライアント用には数十点を超え、ほかにレターヘッドやボトル キャップも手がけています。しかし本当にやりがいを感じるのは、創造にエネルギーを注ぎ、アーティストとしての自分を表現できる機会が得られたことです。これも AutoCAD のおかげです。