Keyboard ALT + g to toggle grid overlay

FLO Cycling

AutoCAD を使用して自転車ビジネスを起業した双子の兄弟

AutoCAD お客様事例

事例をシェアする

画像提供: Sebron Snyd

機械エンジニアが起業家になり、ホイールに革命をもたらす

Jon Thornham 氏と Chris Thornham 氏は、エンジニアリング分野の経験と自転車への情熱、そしてビジネスの感覚を結びつけ、直接販売の高性能な自転車のホイールとリムを製造しています。オートデスクのソフトウェアを使用して、実際のデータに基づいて設計を開発してテストし、主要な競合他社に負けない、空気力学的効果とスピード性に優れた製品を生み出しています。

トライアスリートが経験した新たな障壁

一卵性双生児の兄弟である Jon Thornham 氏と Chris Thornham 氏は、顔や体格が似ているだけではありません。2 人はこれまでの経歴も非常によく似ています。

高校を卒業すると、兄弟はともにニュー ブランズウィック大学で機械工学を専攻し、そこで初めて AutoCAD に出会いました。学位の取得後、ラスベガスで一緒に下水システムの設計者として働いた後、セールス エンジニアの職に就きました。

Chris 氏は、設計とビジネスの機会にすぐに気づいたのです。トライアスロンの選手でもある彼は、自転車のリムがあまりにも高価であることに衝撃を受けました。その価格から受けたショックと、高品質な製品と安価な製品との間に格差があるという事実が、後に兄弟で会社を設立するきっかけとなりました。それが FLO Cycling です。

FLO Cycling のアクション
FLO Cycling のホイールを取り付けた自転車に乗る Chris Thornham 氏。

オートデスク ソフトウェアを使用してすばやく始動

「私自身はサイクリストではありませんでしたが、Chris はレース用のホイールを探していました」と、Jon 氏は言います。「当時、ホイール メーカーは大別して 2 つのタイプに分かれていました。一部のメーカーは研究開発に熱心で、エンジニアリングにも手間をかけ、空気力学も研究していました。そのような企業は非常に速く走行できるホイールを製造していましたが、標準的な流通ルートで販売されていました。そのため、さまざまな中間マージンが上乗せされます。これは自転車業界では一般的なことです。最終的には、非常に高額な製品となり、1 セットあたり 2,500 ドルから 3,000 ドルもしたのです」

FLO Cycling のホイールの詳細
完成した製品

「別のメーカーは、顧客に直販を行っていて、中間マージンをなくしていました」と、Jon 氏は続けます。「しかし、そのような会社はただ海外に行って、誰でも買えるようなオープン モールド製品を購入してくるだけでした。技術的には時代遅れで、それほど速度も出ないため、値段は安かったのですが、あまり良い製品とは言えませんでした」

機械工学のキャリアを持つ Jon 氏と Chris 氏は、自分たちなら驚くほどすばらしい製品を作り、顧客への直販ビジネス モデルによって価格を低く抑えられるのではないかと考えました。そこで、その自信に賭け、挑戦してみることにしたのです。FLO 60、90、および DISC の最初の設計では、Inventor と AutoCAD の両方を使用しました。AutoCAD は、台湾の製造会社と取引するために欠かせませんでした。DWG ファイルが必要だったためです。

「正直なところ、私は自転車のホイールのさまざまな部品についてあまりよく知りませんでした」と、Jon 氏は言います。「しかし、すぐに覚え、最初の設計を開始しました。当時、多くの会社はまだすべての設計作業に物理的なモデルを使用し、それを風洞に持ち込んでいました」「風洞の使用料は非常に高く、1 時間あたり 600 ドルから 900 ドルもかかり、さらに、すべての物理的なプロトタイプの作成にも高いコストがかかります」と、Jon 氏は続けます。「すべてのドラフト設計をオートデスクのソフトウェアで行い、数値流体力学ソフトウェアを利用することで、私たちはまったくコストをかけずに、モデルが風洞内でどのように振る舞うかを研究できたのです。ソフトウェアを使ってホイールを設計した後、型を作り、ホイールを製造し、それを風洞に持ち込んで結果を確認しました。私たちは非常に高速に走行できる製品を作り出し、これが最初のラインナップとなりました」

2 人はやがてすぐに、起業は気の弱い人間には向いていないことを知りました。他の多くの企業と同じように、出資者を探す苦労から製造の複雑さまで、さまざまな産みの苦しみを経験しました。そのような困難にもめげず粘り強く努力を重ねた結果、兄弟は顧客への直販モデルと独自の設計プロセスによって大きな成功を収めました。FLO Cycling 社の顧客は、より低価格で、ずっと高額な製品に匹敵する速度や性能を手に入れることができます。

「すべてのドラフト設計をオートデスクのソフトウェアで行い、数値流体力学ソフトウェアを利用することで、私たちはまったくコストをかけずに、モデルが風洞内でどのように振る舞うかを研究できたのです」

— FLO Cycling 共同創業者、Jon Thornham 氏

開発の道のり

最新の設計に対しては、より大きな研究開発予算を用意しました。Inventor がマルチステージ プロセスに不可欠なツールとなり、標準的な風洞試験とは大きく異なるアプローチを採用しました。「私たちは、実際に路上で自転車に乗ったときの感覚を活かす開発方法を模索しました」と、Jon 氏は説明します。「そこで、自転車の前方にカスタム コンピュータを取り付け、いくつかの異なるアイアンマン コースで、乗り手のさまざまな状態について 110,000 個のデータを収集しました。そして、それらのデータを取得し、分析して、アルゴリズムを作成しました」

このアルゴリズムによって、Jon 氏と Chris 氏は、最も速度を出せる形状を見つけ出すことに成功しました。風洞で 10 個や 12 個の形状をテストする代わりに、500 個もの形状をテストしたのです。その結果をソフトウェアに解析させ、最適な設計を特定できました。

「空力性能と走行速度の点では、20 年の歴史を持つ大手企業に基本的には追いつくことができました」と、Jon 氏は言います。「設計プロセスや使用したソフトウェアのおかげで、私たちはそれをずっと短期間で成し遂げたのです。FLO のホイールを購入してレースに出場する人々は、より低価格で、ずっと高額な製品に匹敵する利点を手にできます」

さて、これから起業に踏み出そうと考えている他の機械エンジニアに向けて、兄弟はどのようなアドバイスを送るでしょうか。「物理的な製品を作るビジネスを始めようとするなら、製造は紙の上で考えるよりもずっと難しいものだということを覚えておいてください」と、Jon 氏は言います。「この困難をできるだけ避けるために、私からのアドバイスは、ソフトウェアを使って設計ミスを早めに特定し、コストを減らすことです。現在のソフトウェアは製造や生産のプロセスを、ほとんどの人々が想像もできないほど劇的に合理化してくれます」

FLO Cycling の設計に取り組む Chris Thornham 氏と Jon Thornham 氏
風洞で FLO Cycling の設計の空気力学効果をテストする Chris Thornham 氏(左)と Jon Thornham 氏。

関連製品