繁忙期に絞ってライセンスの 追加購入が可能に
2017 年、不二精機では Product Design Collection の導入を「サブスクリプション方式」に切り替えた。大きな狙いの一つは、バージョン統一だ。同社の開発設計部門は毎年 3〜4 人のペースで人員が増えており、増えるたびにライセンスを買い増している。その結果「社内には複数のバージョンが混在することになり、共有のためにデータをダウンコンバートする必要がありました」(伊藤氏)。サブスクリプションでは、それぞれのツールは常に最新バージョンに統一されるため、こうした手間を省けるだけでなく、ユーザー教育も一つのバージョンに共通化できるようになる。
「通常期は十分な数のライセンスを用意していますが、展示会などの際はどうしても利用が集中し、ライセンスが足りなくなることがあります。そうした時に 1 カ月や 3 カ月などの単位でライセンスを利用できるのはありがたいですね」(伊藤氏)。
また、サブスクリプションのメリットの一つである「海外への持ち出しが可能である」点も、高評価のポイントだ。海外での商談の際、顧客先での提案の場などに有効という。顧客のもとに出向いてプレゼンする際、普段は紙の資料を用意して、それを基に説明するが、顧客とのやり取りによっては紙による説明では足りず、CAD のデータやビジュアライズした画像が必要になることがある。「特に安全にまつわる機構を顧客に理解していただくようなケースは、やはり 3D CAD のイメージを使うのが効果的です」(伊藤氏)。
「“もっといいものを”と考えて、決して満足することはありません。常に新しい挑戦を続けています」と伊藤氏。また食品工場は少子高齢化の影響もあり、人手不足に悩まされる現場の一つとされる。そうした課題の解決に挑んでいるのが高速・高精度の同社の食品機械であり、それら機械を生み、経営者としての、また技術者としての挑戦を支援するツールの一つがオートデスクのソリューションなのである。