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拡大する設計者の役割: 対人スキルが重要な理由

Brian Sather

製品設計

以前は簡単でした。少なくとも、現在と比べれば。

15 年ほど前までは、設計者は何かを設計するとき、主に形状、はめあい、機能を検討する必要がありました。技術的にきちんと機能することを確認したのです。当然ながら、それ自体が容易なことではありません。しかし事情は変わりました。現在も、設計中に上記の作業に取り組む必要があることに変わりはありません。しかしそれに加えて、製造業者、サプライヤー、エンドユーザーなどを含む、製品の幅広い関係者からの意見を取り入れなければならないのです。

技術的な鋭い洞察力が設計者にとって常に重要な資質であることは間違いありません。しかし、今はそれだけでは足りません。今日の設計者には、フィードバックの率先、促進、収集、取り込みに加え、幅広い関係者間のすり合わせを行うことが求められます。設計者は、ビジネスの求めるもの(収益、利益)と、顧客が求めるもの(性能、期待を超える結果)の橋渡し役を担っているのです。

この慎重を期する話し合いをうまく進めるには、ソフトスキルが必要になります。

ソフトスキルがあれば、すべての人の意見を巧みに調整し、統合することができます。ソフトスキルは、ハードスキル(学んだ技術的なスキル)とは対照的で、優れたコミュニケーション能力を発揮するための人格的な資質、特性です。

技術志向

不当とも言えますが、大衆メディアなどでは、設計者や科学者にはこうした特性が欠けていると見なされがちです。昔は、漫画などで、机にしがみついて数式まみれの仕事を行い、また次の設計に取りかかる、といった具合に描かれていました。

確かに、設計の技術的な詳細に集中して取り組むことが多く、ときには没頭することもあるでしょう。非常に専門的な仕事なので、それは良いことです。しかし、設計者の全体的な目標は、たとえ要件と制約が競合したとしても、すべての要件を満たし、時間とコストの制約にかなう設計ソリューションを開発することです。

以前なら、目標の達成とは、その設計ソリューションが壊れない、十分に軽量である、きちんと機能する、一定の出力を得られる、といった検討事項をしっかり満たしていることを意味しました。しかし今日の製品には、設計ソリューションに影響を与える運営上およびビジネス上の大きな制約があります。製品コストは、今日の企業が直面している薄い利幅に直接影響を与えます。設計形状の細かいディテールが、製造の大幅な遅延やコスト増加につながるケースもあります。

そのため、これまで通りの数学的な能力に加え、製品やプロジェクトのさまざまな関係者からの意見や洞察を求め、手に入れる能力も必要になります。そうした情報は、今日の世界における設計者にとって大きな意味があります。今日の製品は、言うなれば、かつてないほど多くの人が共同作業を行って具体化し、設計して生み出された、最終成果なのです。

消費者であるか企業であるかに関わらず、最終製品の購入者はこれまで以上に、製品の製造者との継続的な関係を強固にするものとして購買を見ています。関係者は最初からそうした関係がいかに重要であるかを承知しています。しかしそれと同時に、製造コストのことを忘れるわけにはいきません。

そして、1人ひとりの関係者すべてを考慮に入れる必要があります。

関係者に応える

関係者には、購買部門の担当者も含まれるかもしれません。彼らはサプライヤー候補に関する意見を持ち、コストの概要を伝えてくれます。製造に関する相談を受ける製造エンジニアや、考慮すべきメンテナンスの実現可能性に関する独自の見解を持つサービスプランナーも含まれる可能性があります。また、潜在的エンドユーザーを特定し、最終製品がそのニーズにいかにマッチしているかの概要を説明できるマーケティング部門の担当者も含まれるかもしれません。そして、納めるパーツに関する相談を受けたり、最新情報を入手する必要があるサプライヤーも忘れてはいけません。

こうした車輪の中心にあるハブが設計者です。設計者は、顧客や他の関係者とつながっている必要があります。親しみのある、人を引き付ける存在として、彼らに耳を傾けなければなりません。

これは、性格のタイプによってはかなり難しい注文ですが、幸いなことに、設計者やビジネスマンにソフトスキルを身に付けるための訓練を提供している機関が全国にいくつかあります。そうした機関では、技術的なスキルと同じように、社交的になる術をある程度まで学ぶことができます。しかしそれ以上に、新たに利用可能になったテクノロジーが、関係者たちとの連携やコラボレーションを後押ししてくれます。3D 設計や部品表(BOM)でのコラボレーション、要件への取り組みやコストの見積りに関する連携など、さまざまなことが考えられます。

以前は、詳細な方程式や公式を使って設計ソリューションの特性を予測できました。しかし、すべての企業特性が数値化できるわけではありません。ソフトスキルは数値化するのは難しいですが、重要なものです。

設計者は幅広い関係者と連携して、よく練られた設計ソリューションを開発する必要があるので、ソフトスキルが欠かせません。漫画の主人公のような設計者は、ほとんどとは言えないまでも、多くの設計者にはふさわしくないステレオタイプだと覚えておきましょう。そして磨き直す必要があるとしても、対人スキルは学んで身に付けたスキルです。多くの人々もそうやって学んできたのです。

「対人スキル」は設計者の仕事にとって大切だと思いますか? その理由は? 設計者の役割と、設計者の人柄の重要性は、ここ何年かの間で変わったでしょうか?

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