トレビアン! Le FabShop が製品の 3D プリントでデザイン クライアントをハッピーに

by Ken Micallef
- 2016年7月21日
Articulated Elephant [提供: Le FabShop]

3D プリントは、製品のデザインと製造の方法に大きな変革をもたらした。しかし多くのデザイナーやメーカーにとって、生産手段としての 3D プリントは、いまだにつかみどころのないものに留まっている。複数のコラボレーター、互換性のない複数のソフトウェア ツール、一貫性のない製造スケジュールなど、昔ながらの生産開始前のシナリオにより、3D プリンターの電源が入れられるずっと前に、全てが台無しになってしまう場合もある。

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3D プリントされたフィアンセ [提供: Le FabShop]

フランスのデザイン会社 Le FabShop は、フランス国内の 3 カ所に設置されたヘキサゴンの愛称で呼ばれるオフィス間のデザインと製造のプロセスをクラウドで合理化することで、こうした問題の解決に努めている。それにより Le FabShop は製造スケジュールの加速と、工作、機械、製造のコスト削減を実現し、焦点をプロトタイプから最終製品へと変えた。

こうして Le FabShop は複数の業界に向け、一風変わった製品をダイレクトに製造可能となった。Le FabShop を有名にした Articulated Elephant は、Le FabShop のデザイナーと製品の革新性を完全には伝えてはいないようだ。Le FabShop はイケアやソニー、20世紀フォックス、ボン・マルシェ百貨店、マイクロソフト、SNCF、パリ市役所と連携して、玩具やランプ、自転車、自動車、洋服、ファッション小物、さらには 3D プリントによるフィアンセ まで、さまざまな製品のデザインと 3D 製造を支援してきた。

熱溶解積層法 (FDM) マシンを使用して、10 – 1,000 個のオブジェクト シリーズを製作することが多いですね」と、Le FabShop クリエイティブ ディレクターのサミュエル・ベルニエ氏は話す。「FuturemagPositive Planet など、フランスの賞の授賞式用トロフィーを作りました。また、ロレアルやブリタニー・フェリーのために、面白い キーホルダー などのグッズも製作しています。現在はフランス政府が使用する、三次元で考えて容積の問題を解く能力をテストするための 3D パズルを 100 点近く作成中です。また、3D プリンターでしか製造できないランプをデザインして、地元の小売店に直接卸したりもしています」。

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ブリタニー・フェリーのキーホルダー [提供: Le FabShop]

Le FabShop はモデルの身体に完璧にフィットするようデザインされ、全て 3D プリンターで作成されたコルセット、Muse Corset も製造している。そのファイルは、あらゆる女性の体型に合わせて変更可能だ。「3D スキャンからコルセットを作成しました」と、ベルニエ氏。「身体のフォルムにぴったり合うコルセットを作成するため、スキャンした女性の胸部に重ねる形でデザインを描画しました」。

Le FabShop で進行中のもうひとつのプロジェクトには、子供たちの創造力とブラックホールが関係している。これはデザインとしても、ソフトウェアとしてもある種のチャレンジだ。「宇宙やブラックホールについて教えている天体物理学の教師と連携しています」と、ベルニエ氏は説明する。「これは子供向けの美術の授業でもあります。教師がブラックホールについて説明し、子供たちはそれを自分なりの解釈で画にするのです。彼らが描いた画を、私たちが 3D イメージへ変換します。土星の環が描かれていたら、その画のリアルな 3D モデルを作成します。これには、純然たる科学から子供たちのスケッチまで、さらには彼らの画を変換する 3D デザイナーの雇用まで、多くのステップが関係してきます」。

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Futuremag のトロフィー [提供: Le FabShop]

Le FabShop のチームには、さまざまな専門分野のデザイナーやエンジニア、テクニシャンが集結している。パリに設置された社の施設のひとつには、あるフロアにデザイン チーム、別のフロアに製造チームがオフィスを構えている。チームは、先述した数々のプロジェクトに加えて、クリスマス向けウィンドウ ディスプレイ用の、パリのミニチュア模型も製作している。

「ソフトウェアを使用して、パリの街の様子全てをミニチュアで再現しました」と、ベルニエ氏。「街の写真をインポートし、そのイメージに重ねて描画してミニチュアの街並みを作成したのです」。

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Muse Corset [提供: Le FabShop]

ベルニエ氏とチームは最新の 3D モデリング & クラウドコラボレーション ツール、 Autodesk Fusion 360 を使用することで、その全てを 3 カ所のオフィスをまたいで遂行できている。

「多くのデザイン ソフトウェアは、その強みとなる機能がひとつに絞られています」と、ベルニエ氏。「アニメーションが得意なものもあれば、画像モデリングが得意なものもあります。Fusion 360 は、さまざまなソフトウェア ツールをひとつの製品にまとめた手頃なソフトウェアです。
たとえばアート作品を 3D プリンターや CNC アプリケーションに送信するプラグインを用いて、製造応用ツールをデザイン プロセス内に取り込むことができます。これによりデザイン ソフトウェア上での作業の時点で、オブジェクトが素材へと変化する様子をビジュアライズできます。デザインを修正すると、修正内容は製造プロセスへ自動的に適応されます。Fusion 360 が登場するまで、このクラスのアプリケーションで、こうした処理を行えるツールはほとんどありませんでした」。

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プリント中のArticulated Elephant [提供: Le FabShop]

ベルニエ氏は、Le FabShop の一部のデザイナーが新たなソフトウェア ツールの導入に乗り気ではなかったと認めている。だが実際に使い始めると、パリ、ブルターニュ、南フランスの各オフィスに勤務するデザイナーたち皆が、かつてないほど効率的に連携できるようになった。

「新しいソフトウェアを学びたい、という人は多くはありません」と、ベルニエ氏。「うちのデザイナーたちは皆、プロとして他のソフトウェアに精通していました。あるソフトウェアを使用していた者は自由な形状を必要としており、また別のプログラムを使用していた者は立方体の一端を引っ張って動かすことで簡単にデザインを修正できる機能を望んでいました。私は、これら全てのソフトウェアに取って代われるソフトウェアを探していたのです。Fusion 360 に出会ったのは 1 年前ですが、これぞ全てのニーズに適うソフトウェアです。チームワークの面でも、これは素晴らしいアプリケーションです」。

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