アディティブ マニュファクチャリング: MakieLabが 3D プリントで感動を創造

by Rich Thomas
- 2015年4月29日
付加製造 Makie Labs
Makie Labs

アディティブ マニュファクチャリングという言葉を、既にご存知の方も多いだろう。アディティブ マニュファクチャリングは、切断や穴あけでなく素材を追加するプロセスで目指す形状とサイズを作り上げるもので、航空機産業から医療分野に至るまで、より効率的で費用対効果に優れ、注文製造に対応できるオプションを提供している。

この3D プリントのプロセスを、小規模なビジネスが活用する方法も同様にエキサイティングだ。3D プリンターの市場が拡大し、そのデバイスがより低価格になることによって、あらゆる種類の小規模ビジネスがクリエイティブな報酬を手にしている。

Fork Forged 製の Mark One (5,000 ドル) は、自らを世界初の、炭素繊維 (カーボンファイバー) やガラス繊維 (ファイバーグラス) など複合素材向けの 3D プリンターだと謳っている。同価格帯の 3D Systems 製 ChefJet シリーズ プリンターはフルカラーの食品を制作可能で、お菓子ゲームをステップアップしたい人には最適。MakerBot Replicator Miniは 1,375 ドルながら“ほぼ学習不要”なデスクトップサイズのプラグ&プレイ オプションを実現。2013 年にバーバンクで開催された 3D Printer World Expo がメイカー ムーブメントの上昇軌道の始まりとすると、アディティブ マニュファクチャリングの可能性は本当に無限だ。

アディティブ マニュファクチャリング

イギリスの MakieLab はアディティブ マニュファクチャリングを活用して大成功を収めている会社のひとつ。ポーズをとれる身長 25 cmの Makie は、ユーザーがデザインできるフルカスタマイズ可能な人形であり、そのオーダーを“プリント”できる。この会社は 3 年前に設立されているが、ビジネス的には 2013 年が重要な年になった。この人形は現在ロンドンのセルフリッジズで販売されており、この高級百貨店で玩具部門のトップ10入りを果たした。この MakieLab にとって、最大にして最も重要だったハードルとは?

「Makie は単に 3D プリントされたモノなどではなく、実際に玩具そのものなんです」と、CEO のアリス・テイラー氏は語る。「安全認証を受けた、3 歳以上の子供を対象とする高品質な玩具です。その実現を目的としましたし、そのことを誇りに思っています。様々なデザインの工夫と素材のテスト、それに認証が必要でしたね」。

Makie は Autodesk 3ds Max を使って制作され、EOS P シリーズまたは 3D Systems sPro 60 プリンターで出力される。服や小物なども社内で、MakerBot Replicator 2 や 3D Systems Cube などで作られる。

アディティブ マニュファクチャリング

この玩具は、目や肌の色から鼻の長さ、顎のラインまで完全にカスタマイズできるオンライン インターフェースでデザインされた“デジタル生まれ”であり、Makie 体験は必ずしも選択肢から選ぶものになるとは限らない。人形を購入できない場合もデジタル アバターを使って様々なゲームで遊ぶことが可能であり、このビジネス モデルは大成功を収めている。

また Makie は LED やボイスチップ、Bluetooth、その他のアフタービジネス アイテムにも対応しているため、この人形はオープンソースなハードウェア好きの人々にとっても魅力的なものになっている。メイカーが Makie を改造するクリエイティブな新しい方法を思いついたら、同社はそれに対応する。

「初期ユーザーのひとりが、彼の Makie に Sugru (扱いやすいシリコンゴムで、手を使って形作ることができる) で LEGOを付けて Mechkie を作りました」とテイラー氏。「だから LEGO のコネクターを付けた代用バックプレートを作って、その素晴らしさをサポートしたんです」。

テイラー氏は、アディティブ マニュファクチャリングによるカスタマイズ(とオープンソースのハードウェア)が、玩具とそのオーナーを、より強く結びつけると信じている。彼女はそれを「家宝の結び付き」と呼んでおり、MakieLab へ返品された Makie はこれまでひとつもないというのが、何よりの証拠だと言う。

アディティブ マニュファクチャリング

「我々のソフトウェアとシステムは、人形以上のものを作り出せます」と、テイラー氏。「ある程度のサイズとコストの制限に収まっていれば、3D で思い付くもの全てを作ることができます。その中心的な役割を果たすのはアディティブ マニュファクチャリングですが、レーザーカッティングやテキスタイル印刷も使います」。

アディティブ マニュファクチャリングの活用やオンラインで売り上げを生成するコンポーネントの開発、オープンソース ハードウェアの世界とのクロスオーバーでも不足なら、MakieLab はコスト節約のための海外オプションでなく、Makie の製造と組み立てを国内で行うことにより、製造のトレンドを追求することになる。

「国内生産を維持するメリットは、未来志向です」と、テイラー氏。「製造の知恵がビジネスやサプライヤーの内側に保たれ、出荷や在庫のコストが最小化されて、国内の雇用も維持されます! 3D プリントはその全体像の一部であり、分散型製造ネットワークの発祥となります。未来をより持続可能で、顧客への距離を最短にしたければ、皆がそれについてもう少し考える必要があります」。

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