Sandflo のカスタム ゴルフクラブでパッティングをパーソナライズ

by Gary McCormick
- 2017年4月20日
[提供: Sandflo Golf Co.]

ゴルフバッグに収められる 14 本のクラブのうち、最も強い感情を呼び起こすのは、大抵はパターだろう。ボールをグリーンに乗せるまでに、どれほど素晴らしいプレーをしようとも、結局のところ勝敗を決するのは、パターでボールをカップに入れるための 1 打か 2 打 (うまく行った場合の話だが) なのだ。

ゴルファーの中には、信頼の置けるパターを長年忠実に使い続ける者もいる。球聖と呼ばれた名ゴルファー、ボビー・ジョーンズは、「カラミティ・ジェーン」と呼ばれる、ヘッドが錆びついたヒッコリー・シャフトの中古パターを使っていた。25 年にも渡って PGA ツアーでプレーし、パターの名手として知られるベン・クレンショーは「リトル・ベン」と呼ばれた Wilson8802 を愛用し、このパターは彼に PGA ツアー 19 勝、マスターズのタイトル 2 回をもたらした。そして来る日には未来の伝説的ゴルファーが、オーダーメイドのゴルフクラブ界の新参である Sandflo のゴルフクラブを使用するかもしれない。

インスピレーションと適切なツール
ヨハン・サンドフロー氏は、熱心なアマチュア ゴルファーにして、Sandflo Mekanik のオーナーでもある。Sandflo Mekanik はスウェーデン・トロルヘッタンにある、スウェーデンの航空会社や自動車業界の各社を顧客とする特殊精密機械工場だ。ゴルフへの情熱を持ち、精密加工機械を思いのままに使用できるサンドフロー氏が、自身のゴルフの成績を向上させるため、その技術スキルを応用するようになるのは時間の問題だった。

ヨハン・サンドフロー ポートレート
ヨハン・サンドフロー氏 [提供: Sandflo Golf Co.]

サンドフロー氏は、当初はパーソナライズされたクラブをオンラインで探したのだが、やがて、自分がクラブの応用研究以上のことを行える立場にあることに気付いた。そう、自分で作ればいいのだ。そしてゴルフバッグの中でも最もシンプルで、個性を表現する許容範囲が最も広いクラブとしてパターを選択した。

「パターは、ゴルフクラブの中でも最も個性が出るクラブです」と、サンドフロー氏。「それを自分のものにできれば、そのパターはパットの成功に一役買うことになるでしょう」。

サンドフロー氏のパター デザインは、今日に至るまで、そのほとんどがクラシックな Anser パターのような、ピン (ブレード) タイプのデザインのバリエーションだ。Anser パターは、ノルウェー出身のエンジニアで、PING Golf Company の設立者であるカーステン・ソルハイム氏が 1966 年に考案したもの。この特許が 1984 年に切れると、瞬く間に模倣品が出現し、Anser スタイルが世界で最も一般的なパター デザインとなった。シンプルながらも効率的なその形状は、今もなお機械加工の精密さという課題を突きつける存在だ。

20 年近い経験を持ったプロの機械工にとっても、適切なツールは不可欠な存在だ。サンドフロー氏が、幾つかの CAD 製品を試した後で出会った Autodesk Fusion 360 には、まさに彼の求める CAM 機能が用意されていた。

「本業の精密機械加工では、まずは図面と 3D モデルをメールで受け取り、それにツール パスを適用するという流れになっています」と、サンドフロー氏。「しかしゴルフクラブの方では、CAD と CAM の連携が非常に優れているので、その両方を活用しています」。

デザイン作業 ヨハン・サンドフロー
サンドフロー氏のデザインのほとんどはクラシックな Anser スタイルを踏襲している [提供: Sandflo Golf Co.]

パーソナライズされたパターの誕生
サンドフロー氏にとって、クライアントの要望を満たすようパターをカスタマイズすることが重要だ。それは、まずはクラブのヘッドに使う素材から始まる。大抵の顧客は、その質感とメンテナンスの容易さからステンレス 303 を選択するが、サンドフロー氏の作るパターには炭素鋼や銅、真鍮、アルミニウム、チタン、さらには木材のものなどもある。個性を演出するフェイス パターンにも、幅広い選択肢が用意されている。

カスタムの彫刻により、パターをさらにパーソナライズすることも可能。これも彼と顧客には重要なことだ。大抵の購入者がカスタム彫刻に関する何らかのアイデアを持ち寄るが、サンドフロー氏独自の創造性に任せる顧客もいる。

サンドフロー氏は新しい顧客には、彼がこれまでに製作したパター数点を最初の段階で見せ、何を望んでいるのかについて話し合いを行う。「私がブレーキをかけなければならないときもあります」と、サンドフロー氏。「できないことはほぼ無いとはいえ、中にはクレイジー過ぎるアイデアもありますから」。

あるクライアントは、パターのソール (底) に愛犬の写真を彫刻して欲しいと頼んだ。この仕事は、サンドフロー氏の経験でも最も難しいものになった。「数枚の写真を編集し、犬の SVG ファイルをインポートして実現しました」と、サンドフロー氏。「時間のかかる仕事でしたが、それが普通よりも高価なパターになると知った上での、顧客からの依頼でしたから」。

おおよそのデザインが決まると、3D モデルに取りかかる。アプリケーションはクラウドベースであるため、サンドフロー氏がリンクをメールで送ると、顧客は 3D モデルを確認し、そのフィードバックを提供することができる。「Fusion 360 の大きな利点です。ユーザーフレンドリーかつスマートな方法で、デザインの進行状況を示すことができます」と、サンドフロー氏は話す。

デザインが確定し、全てのカスタム装飾が細部まで決まったら、サンドフロー氏はパターの忠実なレンダリングを作成して、顧客へ最終確認用のメールを送る。こうした長い過程を経て、店頭に並んでいる商品とは異なる、パーソナライズされた自分だけのパターが生まれるのだ。「お客様からは、”自ら関わったお気に入りの道具を使うと自信が持てて、パットが良く決まるようになった” という感想が寄せられています」。

Sandflo Mekanik 内部
Sandflo Mekanik 内部の様子 [提供: Sandflo Golf Co.]

小規模かつパーソナルに
Scotty Cameron は、「高級」カスタム パター界における大御所だ。サンドフロー氏は、このブランドからはインスピレーションは受けているものの (小規模パター メーカーは皆、Scotty Cameron には少なからず感謝していると思います、と述べている)、自身のビジネスは今後も小規模に留めたいと考えている。彼のパターは店頭では販売されないが、関心を持ってもらえるよう、一部の地元ゴルフショップにサンプルを置いている。

「現在の規模よりは成長させたいとは思っていますが、がむしゃらにというわけではありません」と、サンドフロー氏。「1 モデルにつき 100 本程度のパターを製作できるようにシリーズ化して、小規模でより低価格な彫刻サービスを提供しようかと考えています。でも、これからも事業の中心となるのは“ユーザーの個性が表れた”カスタムメイドのパターです」。

「現在のところは、パター以外のクラブを製作する計画はありません」と、氏は続ける。「ノーブランドのクラブを買い取って Sandflo Golf Co. ブランドのクラブにする、ということはしたくありません。今後も全てのクラブを社内で製造し、自分たちの商品を 100% 管理していきたいと考えています。プロセスを 100% 管理し、100% の品質とカスタマー サービスを保証することで、100% の顧客満足度が得られるのです」。

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