Soccket サッカーボールによるビジネスの構築と貧困家庭の援助

提供: Soccket

プレイと創造性、共感が革新的製品のスタートアップを刺激。

Uncharted Play は、芸術と科学の組み合わせで社会問題を解決しようという意欲に満ちたハーバードの在校生 2 名によるクラスプロジェクトとして始まった。共同設立者であるジェシカ・マシューズ氏とジュリア・シルバーマン氏は、ポータブルな発電機を内蔵し、30 分のプレイでライトを 3 時間点灯できる Soccket サッカーボールを生み出した。

エンジニアリングのスキルでなく創造性と熱意に溢れた Uncharted Play の CEO、ジェシカ・マシューズ氏は「Inc.」誌へ、どうすれば成功させられるかを理解してはいなかった、と語っている。「よく分かっていなかったので、障害となるかもしれないものを怖れることも皆無でした」。

ビジネスの構築
[提供: Uncharted Play]

Uncharted Play は現在 7 名の会社でビジネスを行っており、貧困家庭のコミュニティをサポートする革新的な製品で注目を集めている。2 月には FastCompany で、スポーツ分野における最も革新的な会社のひとつに選ばれた。Soccket はメキシコやナイジェリア、ハイチなどでテストが行われている。このボールは遊べるだけでなく、学校の勉強をする際にはロウソクや石油ランプの安全な代用品となる。また料理や内職の作業の際にライトとして使う母親も多い。

Uncharted Play の製品開発担当 VP、ビクター・エンジェル氏は 2011 年、同社の 2 日目に入社。ハーバードから資金調達の助成金を得たチームはコンセプトを携えてデザイン事務所にアプローチするが、それは無視された。

「経験豊かなエンジニア達に君らはクレイジーだと言わせるためだけに、全ての資金を失ってしまったんです。得られたのは、そんなことは不可能だという長いレポートでした。だから会社を始めることにしたんです」

氏は、この拒絶はプロフェッショナルな事務所に、クライアントである貧困家庭への共感が欠けていたからだとしている。「これが会社にとってのターニングポイントでした」と言う彼は、自身のメキシコでの少年時代、マシューの持つナイジェリアの血筋がエンドユーザーと深いところで結びつき、Soccket を単に光るボール以上の存在にしていると信じている。

Soccket によるビジネスの構築
[提供: Uncharted Play]

エンジェル氏は Soccket が光を生み出すだけでなく、それで遊ぶ子供達の創造性も刺激していると語る。「最も感動的な話はナイジェリアのコミュニティからのもので、ニーズに適したものになるよう子供がプロトタイプをハッキングしたというものでした。より屈折したアンビエントなライティングになるよう改造したり、LED を廃棄物と入れ替えて異なる色のランプにしたりしたんです」。

同社は助成金から製品開発チームを作り、プロトタイプ作成を続ける。初期の努力は未熟なものも多かったが、Autodesk Inventor ソフトウェアへのアクセスは、大規模な事務所と競合できるツールとなった。「(Inventor の) おかげで、ずっと資金の豊富な会社が行っていることを私たちも実行可能になりました」と、エンジェル氏。

コンセプトは多くのサポーター達 (ビル・クリントンからアシュトン・カッチャーまで) から反響を得たが、そうした高い評価がキャッシュフローやソーシング、プロトタイピング、製造、スケールや流通など新興ビジネスが直面する問題を回避するわけではない。エンジェル氏は、大規模な製品開発を議論するリソースは無限にあっても、スタートに適合したアドバイスは見つけられなかったと言う。

building a business
[提供: Uncharted Play]

彼は、製品を製造する会社全てが、最初にスケールアップする際に必ず直面する問題への回答を必要としていた。どうやって最良のベンダーを見つけるのか、どんな契約が必要なのか、そして中国から 10,000 個の欠陥パーツを受け取ったときにどうすればいいのか。「そうしたことは、自分たちで学ぶしかないんです」。

投資に関しては、エンジェル氏は典型的なベンチャーキャピタルの投資家達が「素早くスケールできるアプリのプレゼンを見るのに慣れており、それらは投資回収は非常に早く、顧客獲得コストも非常に低いのですが、いまプレゼンしているのはとても資本を多く必要とし、リードタイムも長く不確実な点も多いものです」と指摘している。会社がリスクを減らす方法のひとつは、そのビジネスモデルの中にある。現在のセールスの大半は、CSR プログラムを実践する大規模な多国籍企業によるものだ。

シェルや Fundación Televisa、ウエスタンユニオンなどのクライアントは、遊びと革新性、持続性の組み合わせからメリットを得られる可能性のあるマーケットへ、CSR 予算を投資することに興味を持っている。Uncharted Play は大ボリュームのオーダーにより、適切な製造規模へ到達し、前金による在庫やキャッシュフローのリスク低減を実現可能だ。「我々の規模ではボリュームの可変は不可能です。クライアントが大規模なオーダーを約束してくれるのは助かりますね」と、エンジェル氏。

小売の争い、顧客の気まぐれな購入サイクルとは距離を置くことで、Uncharted Play には Soccket のデザイン面を完璧に仕上げる余裕も生まれた。同社は昨年3月の Kickstarter プロジェクトから多くを学び、それを向上させてきた。エンジェル氏によると、ライトを生み出す内部メカニズムの開発は数カ月だったが、ボールのエクステリアには 2 年かかった。それは主に、気泡ゴムなどフレキシブルな素材用の安価なプロトタイピング ツールでは、プラスティック用の 3D プリント開発ツールには十分でなかったことが理由だ。しかし、統計的推論手法やリソースのレバレッジ、豊かな創造性といった同社の文化は、初期ほどはリソースが限定されていない現在も、内部的な革新を生み出し続けている。

ビジネスの構築
提供: Uncharted Play

エンジェル氏は初期の型破りな張り子の型を思い出し「当時はクレイジーに思えましたが、2 時間しかかからず、コストは $5 以下でした。それ以外の方法は $1,000を使い、3 週間かけて CNC (コンピューター数値制御) の型を作るというものでした」と語ります。

同社は再び慎重に Soccket の歩みを進め、現在ボールを製造中だ。この先は? 氏は会社の多様化を考えているが、まだその詳細は明かしていない。「単にエンジニアとデザイナーを保持するためだけではないものを作りたいんです。常に発明していたいですね」。

Kickstarter がオルカヤックのビジネス構築をどうサポートしたかも、ぜひお読みください。

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