「環境の日」に振り返る、地球環境保護に関する 5 本の Redshift ストーリー

イングランド南部 ドーセット海岸
イングランド南部のドーセット海岸 [提供: Will van Wingerden]

「かけがえのない地球 (Only One Earth)」というスローガンが掲げられたのは、1972 年に開催された世界でも初めての大規模な政府間会合、国際人間環境会議だった。開催地となったスウェーデンは、大気汚染物質が国境を越えて移動することでスカンジナビア半島の森や湖が酸性雨による被害を受ける状況をもとに、地球規模での国際協力の必要性を訴求したのだ。

ストックホルムでの会議には 113 カ国が参加し、人間環境宣言や行動計画が採択される極めて重要な会合となった。同年12月には、日本とセネガルの共同提案により、国連総会で 6 月 5 日を「世界環境デー」に制定。日本では、環境基本法によりこの日が「環境の日」とされ、環境庁の主唱により6月が「環境月間」となっている。

それから 46 年を経て、その環境保全に向けたメッセージは、より現実の問題に直結するものとなった。そして建築や建設のプロフェッショナルたちに向け、より環境に配慮した未来をデザイン、構築するためのツールが、さらに豊富に用意されるようになっている。

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1. エネルギー分析ツールを建築事務所と地球環境に役立てる 4 つの方法

グリーン ビルディング (環境に配慮したビル) は、そのデザイン手法同様、ここ数年でますます洗練されたものとなっている。建築家たちは、単に再生材料を計画に組み込むのでなく、先進的なエネルギー分析ツールを使用して、プロジェクトが環境に与える影響を俯瞰的に考察できるようになっている。Corgan でアソシエートを務める AIA、LEED AP、WELL AP のジャスティン・ダウホーワー氏は、「成功する企業は、それをデザイン プロセスの一環として行っています」と説明している。「それは、プロセスに含まれているのです。それがベスト プラクティスであり、優れたデザインだということになります」。

2. 環境に配慮した建設テクノロジーの注目すべき 5 つのトレンド

BIM により能率化されたプレファブリケーションとワークフローが、建設による炭素排出量の削減と業界における実質的な牽引力獲得をもたらす、イノベーティブな手法の両輪となっている。資産価値の向上など、環境に配慮した建設の経済的利益を認識するクライアントの存在により、こうしたトレンドは今後 10 年でますます加速していくだろう。

3. サーキュラー デザインによる材料の再利用で全てをリサイクル

人間の活動が地球の資源再生能力を上回るようになった今、解体と再利用を考慮した構造体の計画となる、サーキュラー デザインの概念は必須になるだろう。ヨーロッパの建設グループ Royal BAM のイギリス支社は、そうした資材の転売を促進するオンライン マーケットプレイスの展開すら行っている。その上、再利用のためのデザインは経済的成長に拍車をかけることができるかもしれない。ある概算によれば、今後 10 年で最大 4% の成長が見込まれている。

4. 超高層ビルの建築会社が天津で挑む巨大なチャレンジ

ドバイから中国・天津まで世界各地の都市で、拡大する人口のニーズに応えつつ、サステナビリティへの考慮を実現する超高層ビルの建築が行われている。デザインを最適化し安全性を向上させるため、Tianjin Chow Tai Fook Financial Center (天津市周大福ファイナンシャルセンター) は VR による視覚化、配線ロボット、ドローン キャプチャを使用した計画が行われた。デザイナーやビルダーは、こうした構造物の炭素排出量を BIM とプレファブリケーションを使用することで低減し、都市の環境目標の達成に助力している。

5. 災害に強い工法でコミュニティの崩壊を防ぐには

気候変動により激しさを増したハリケーンは、2017 年のヒューストンやプエルトリコでの惨事にも見られるように、ノース&サウスカロライナ州からテキサス州にわたる沿岸地域の、数百万に上る米国民に多大な脅威を与えている。これらの地域が復興するに伴い、幾つかの疑問も生まれている。建て替えられる建造物は、異常気象による事象にも耐え得るようデザインされるべきだろうか、そしてそのコストは? 異常気象による災害の増加が予想されるなか、耐災害性を備えた材料と工法が優れた投資であると証明されるようになるかもしれない。

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