Kickstart My Art: Carvey により個人製造がメイカーにとって新たなレベルに

by Patrick Sisson
- 2015年1月14日
micke tong

「Make」誌による機材レビューは、メイカー コミュニティにとって最高の承認が得られる機会だ。シカゴベースの Inventables が Kickstarter で始めた大衆向けのパーソナル CNC ミリングマシン Carvey を、この影響力の強い雑誌のレビューに送った際には、この上ない見出しが付けられた:「Carvey を一週間使ってみた。もうこれを返したくない」。

木材や金属、プラスティックの成形や彫塑を行う、この新しいツールは Inventables のザック・カプラン CEO の口から直接発せられたような、病みつきになるサウンドを生み出す。彼は自社の新製品を“我々全員の中に存在するメイカーのための彫刻機”と呼んでいる。

「何かを作るときに、その概念と創造の間にあるステップを破壊し、電話中でも何かを作れるようなものを生み出したかったんです」と、カプラン。「何かをたった 5 分で生み出せるようなマシンを作れたら、そのことで自信が得られ、次は何か別の、より複雑なものにトライするでしょう」。

Instructables 製のCarvey CNC マシン
[提供: Instructables]

コスト (Kickstarter 上で $1,999 から以上) から、その一部はハイエンド オーディオのコンポーネントにもインスパイアされた分かりやすいデザインに至るまで、Carvey は創造性を刺激するミッションを携えて年内には登場予定だ。これは物理的な製品の新たなロングテールのメリットを活用しようと、デジタル マニュファクチャリング向けの素材とソフトウェアを提供するためカプランが 2002 年に設立した会社、Inventables による脚本でもある。

長年温められてきたテクノロジーが改良され、より多くの人が 3D プリントや CNC ミリングなどローコストなパーソナル マニュファクチャリングに従事することにより、この創造を簡略化することのできる機械が、業界をさらに指数的に成長させることに役立つかもしれない。テクノロジー市場調査会社 Canalys によると、3D プリントだけをとっても、その市場は 2013 年の 22 億ドルから 2018 年には 162 億ドルへと成長する。3D プリント業界のコンサルタントであるテリー・ウォーラーズは、このセクターへの最近の投資は前代未聞のレベルになっていると語る。

「国家がプログラムを立ち上げ、このテクノロジーへ世界最大級のブランドであるシーメンスやマイクロソフト、GEが巨額の投資をしています。この業界にとって、とても興味深い時代になりました」。

Carvey のデザイナー達は、このクリーンで静かな CNC ミリングが消費者に優しい価格であることが、小規模なメーカーにとって明確であって欲しいと考えている。このマシンのスマートな外観を生み出したシカゴ業界のデザイン会社、MNMLのデイヴ・シールは、無駄を排除して直線で構成されたフォームが視覚ノイズを減らし、ドアが12×8インチの彫刻プラットフォームの全景を提供していると語る。この完全に囲まれたシステムに、動作するための魔法のようなプログラミングが必要ないということは強みなのだ。

Instructables Carvey CNCマシン
[提供: Instructables]

内蔵されたデザイン・プログラムの Easel は、ローンチ前にリファインできるよう Inventables が昨年初めにリリースしたもので、アイディアと物理的なオブジェクトの間にある障害を減らしている。Smart Clamp は Carvey 内の素材へ即座に照準を合わせてセットアップを簡略化し、異なる素材へのドリル用のビットは色分けすらされている。他のスタートアップ企業も同じ顧客層へ向けて FABtotum や Handibot などを作ったが、Carvey のデザイナーは、競争力の高い価格で強固な機能セットを用意することで差別化することを望んだ。

スマートオブジェクトや未来のテクノロジーへフォーカスしたハイブリッドデザイナー兼教育者のカーラ・ダイアナによると、こうした小規模製造が新たな流れを生み出しており、医療技術やカスタム回路基板、携帯電話アクセサリーをマーケットとしている。3D プリントしたイヤホンを販売する Normal が、その好例だと彼女は指摘する。

また彼女は Carvey が、若いデザイナーが世に出る際に、コンセプトを生み出すために会社で働く必要はないという今日のデザインの潮流へうまくフィットするとも考えている。自分だけで実行でき、失敗も経験して学ぶことができる。「本当のプロダクションシステムになれば、大きな進歩が実現するでしょう」とダイアナ。

カプランは、製品の制作数のダウンサイジングが続き、製造のパーソナライズが増加するこの時期には、Carvey の対応力とシンプルなカスタマイズ性が完璧にマッチしていると確信している。製品を何ダースの単位で作ることは、従来の大量製品における何万や場合によっては何百万と比較すると、ほぼ無限のオプションが実現し、それがデザインのフリーサイズ化へつながる。

Instructables Carvey CNCマシン
[提供: Courtesy Instructables]

「形と機能が重視された時代から、ファンが全てという時代に移行していると思います」と、カプラン。「ディテールは、ファンが製品と密接な関係を持つことほど重要ではありません」。

Carvey のポテンシャルを予言するには早すぎるにしても、ウォーラーによると、本当に重要なのはソフトウェアだ。例えば3Dプリント市場のプロセスを簡略化することで、$5,000 以下の低コストなオプションの中でも競合から抜け出すことができる。

Carveyは、その定義からいうと彫刻は加算でなく減算なので 3D プリンターで可能なことを実現できないが、カプランは新たなニーズを満たし、新しいビジネスの触媒となることを希望している。「Carvey には常習性があり、しかもそれが最高の方法で実現しています」と彼は語る。「プロジェクトのデザインサイクルは長くなり、それがすぐに得られる喜びを提供します。最初の製品が出荷され、顧客がいまの我々と同じ体験を得るのが本当に楽しみです」。

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