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このページは Revit のレンダリングに関するブログサイト「Render them speechless」Autodesk Rendering に掲載されている情報を日本語にしております。

英語サイトをご覧になりたい方は https://autodesk360rendering.typepad.com/blog/ をご覧ください。

Revit Cloud Rendering の機能強化

オートデスクが 2018 年 12 月 9 日にリリースした Autodesk Revit Cloud Rendering では、大幅な機能強化が実施されました。

新バージョンのクラウド レンダリング エンジンでは品質が向上し、以前からの問題が解決しました。古いプロジェクトの多くは旧バージョンのエンジンに合わせて調整されていましたが、新しいレンダリングでは外観の違いを確認できます。

新バージョンはより精密なフォトリアルが表現され、新しいマテリアル設定をもとにレンダリングを行うため、古いプロジェクトで最善の結果を得るにはいくらか調整が必要になることがあります。特に鏡面、鉄部、ガラスに関しては、新しい Revit マテリアル タイプの定義が判りやすいので、以下に示すガイドラインになるべく従うようにしてください。

機能強化

1. 新しいレンダリング エンジンによる品質向上

  • 標準品質と最終品質のレンダリングで、品質が大幅に向上しました。新たに追加されたノイズ除去アルゴリズムにより、以前のアルゴリズムでは「最終」品質でさえノイズが生じていたケースでも、ほとんどの場合ノイズの無いレンダリングを作成できます。

標準品質:今まで

標準品質:アップデート後

標準品質:今まで

標準品質:アップデート後

標準品質:今まで

標準品質:アップデート後

2. マテリアルの外観がRevit 製品内と一致

  • これまでクラウド レンダラーには、Revit 内のレンダラーとは異なる旧形式のマテリアル(Mental Ray 用)が搭載されていました。これが修正され、Revit 内のレンダラーとクラウド レンダラーが同じシェーダ コードベースに基づくようになりました。依然として外観が一致しない原因は、シェーダの違いではなく、データ変換の問題にある可能性があるので、バグとして報告してください。

今まで

アップデート後

Revit 内

2. マテリアルの外観がRevit 製品内と一致

  • これまでクラウド レンダラーには、Revit 内のレンダラーとは異なる旧形式のマテリアル(Mental Ray 用)が搭載されていました。これが修正され、Revit 内のレンダラーとクラウド レンダラーが同じシェーダ コードベースに基づくようになりました。依然として外観が一致しない原因は、シェーダの違いではなく、データ変換の問題にある可能性があるので、バグとして報告してください。

  • 新しい物理ベースの Revit マテリアルを使用した場合(Revit 2019 以降)、ローカル レンダリングとクラウド レンダリングで同等の結果を得ることが出来るようになりました。

  • 新しい物理ベースのマテリアルに関するドキュメントは、こちらで確認できます。

詳細なドキュメント (英語)

基礎的なドキュメント (日本語)

3. 照明の機能強化

  • 以前のレンダリング エンジンには、コーナー部分が暗くなる問題がありました。新しいレンダリングではこの問題が修正されています。

今まで

アップデート後

  • 以前のレンダリング エンジンには、他のサーフェスに近いエリアのライティングに光の斑点が生じる問題がありましたが、現在は解消されました。

今まで

アップデート後

  • 注:一部のバグは、まだ Revit に移植されていないクラウド レンダラーで修正されました。このためいくつかの違いがまだ生じますが、以降のバージョンの Revit で修正される予定です。それまでは、クラウドの結果を正確なものとして扱ってください。

4. 水の波の高さ

  • 古い水のマテリアルには設定に単位がなかったため、波の高さが不正確になる可能性があります。波が高すぎる場合は、マテリアルを編集して簡単に修正できます。波の高さの値をどれくらい下げるかについては特にルールはありません。希望通りの外観になる値に設定してください。

既定の波の高さ

値を下げた波の高さ

5. 照明なしのシーン

  • 照明なしのシーン(人工照明のない密室)は、フラット カラーではなく黒いイメージがレンダリングされるようになりました。

今まで

アップデート後

6. パノラマ

  • パノラマでソリッド カラーの背景オプションがサポートされなくなりましたが、Alpha チャンネル付きのパノラマ イメージをダウンロードして、イメージ編集アプリケーションで希望するソリッド カラーの背景を追加できます。

7. 放射デカール

  • モニターや、テレビ画面のような放射面は、新しい Revit 物理ベースの不透明マテリアルを使用して実現できます。物理的な正確性が確保され、かなりリアルになります。

今まで

アップデート後

不透明な放射マテリアルを使用

8. IES ウェブの方向

  • IES ウェブが誤った方向に回転する問題を修正しました。古いファイルを再レンダリングすると、異なる照明効果になる可能性があるので注意してください。

9. 欠落テクスチャの動作

  • 欠落テクスチャが白でなく黒に置き換えられるようになりました。Revit エクスポータは、レンダリング用に処理されたシーンをアップロードする前に、見つからないテクスチャについて警告します。リストを確認し、そうしたテクスチャを使用しているマテリアルではそのテクスチャを使用できないことを了解してください。

  • ローカルでレンダリングする場合、欠落テクスチャの動作は異なる場合があります。

10. パフォーマンス

  • フレーム数の多いレンダリング ジョブ(特に日照シミュレーションやステレオ パノラマ)のパフォーマンスが大幅に向上しました。これらのフレームは単一ノードで順々にレンダリングするのではなく、個別のクラウド ノードに分散してレンダリングします。

11. 新しいポスト プロセス ツール

  • 新しいイメージ ポストプロセス ウィジェットが露出調整に取って代わり、複数の機能が追加されました。

古い UI

新しい UI

  • いくつかの新しい設定値が提供され、リニア、ニュートラル、マイルドまたはビビッドな外観を簡単に切り替えられます。以前のバージョンのウィジェットからハイライト、中間色、影のパラメータを手動で設定すれば、引き続きカスタム カーブも選択できます。
  • リニア

  • ニュートラル

  • マイルド

  • ビビッド

  • 新しいブルーム効果は、ピクセル間で低周波の光の漏れをシミュレートすることで、いっそうのリアリズムを実現します(実際のカメラと人間の目に共通する効果)。この効果を使用すると、露出過度の領域(窓、光源、反射ハイライトなど)の本当の明るさがより明確になります。

  • カラー補正とカラー保持のオン/オフを明示的に切り替えられるようになりました。特定の外観を求める場合以外は、オフにしておくことをお勧めします。通常はオフの方が良好な結果を得られる場合があります。

  • また、自動([アドバンスド])露出の外観も向上しています。

12. マルチフレーム レンダリング向けのビューアの変更

  • 日照シミュレーションやターンテーブル レンダリングといったマルチフレーム レンダリングの進行中のレンダリングを表示する際、ビューアには各フレームで進行している レンダリングが表示されるようになりました。

古い UI

新しい UI

13. 日照シミュレーションのメニューをダウンロード

  • 新しいオプションが追加され、日照シミュレーションをビデオとしてダウンロードできるようになりました。

古い UI

新しい UI

制限事項とベスト プラクティス

14. ジオメトリの重なり

  • 円形状のアーチファクトが表示されていたら、おそらくジオメトリが重なっています。壁、天井、床、ガラスが複製されていたり、交差していないことを確認してください。ジオメトリが重なっていると、レンダラーはいずれか一方のサーフェスのマテリアルだけを選択することができません。

15. 照明ジオメトリの一致

  • 照明器具のジオメトリと同じ場所に光源の形状を配置すると、アーチファクトが発生したり、光の放出や表示が欠落することがあります。この問題を回避するため、光を少し離すようにしてください。

  • 半透明のマテリアルや曇ったマテリアルの後ろに光源を配置すると、レンダラーが光源へのパスを解決できなくなることがあります。光源は前に配置して、後ろの影には軽めの放射マテリアルを使用してください。

16. 点光源を反射に表示

  • シーン全体で点光源を使用して一定量の環境光を追加すると、これらの照明は鏡やガラス面の反射に表示されてしまいます。

  • レンダラーは非常にフォトリアルなので、これらの照明は削除して、リアルな照明を追加することをお勧めします。レンダリング後は露出を調整して、中間調を上げたり、シーンを明るくできます。

今まで

アップデート後

17. パノラマおよびステレオ パノラマ レンダリング

  • プログレッシブ レンダリング プレビューは、常にすべてのフレームを表示するわけではありません。進行中または完了したフレームを表示します。[アドバンスド]露出が設定されている場合、プログレッシブ プレビューと最終プレビューで露出が異なる場合があります。

プログレッシブ プレビュー

立方体の 1 つの面のレンダリングはまだ進行中ですが、他の 2 面は完了しています。

プログレッシブ プレビュー([アドバンスド]露出)

立方体の面によってわずかに露出が異なっています。

最終([アドバンスド]露出)

最終レンダリングでは、露出が統一されます。