AutoCAD のシステム変数 LTSCALE と PSLTSCALE

Autodesk Support

2023年10月8日


対象となる製品とバージョン


問題:

この記事では、システム変数 LTSCALE と PSLTSCALE が AutoCAD での線種の表示に与える影響について説明しています。

解決策:

システム変数 LTSCALE

線種定義のダッシュの仕様は、作図単位によって指定されます。システム変数 LTSCALE は、図面内のグローバル線種尺度をコントロールするのに使用されます。この尺度係数を変更すると、図面内の線種の外観も変化します。たとえば LTSCALE を 1 に設定すると、線種定義に指定されているダッシュの長さには、作図単位がそのまま使用されます。

線種 Dashed は、acadiso.lin ファイル内で次のように定義されています。

*DASHED,Dashed __ __ __ __ __ __ __ __ __ __ __ __ __ _
A, 12.7, -6.35
この線種を描画すると、ダッシュ セグメントの長さは 12.7 単位になり、空白スペースは 6.35 単位になります。システム変数 LTSCALE の値を 10 に変更すると、線種の尺度は 10 倍で描画されます。つまり、ダッシュ セグメントの長さは 127 単位になり、空白スペースは 63.5 単位になります。レイアウトに図面を表示する場合、線種を適切に表示するには、ビューポート尺度を考慮する必要があります。たとえば、LTSCALE が 1 に設定されている場合、モデル空間のダッシュの長さは 12.7 単位で、空白スペースは 6.35 単位です。尺度が 1:10 に設定されたビューポートを含むレイアウトに切り替えると、線種を含むビューポート内のすべてのものが 10 分の 1 に縮小されます。 

PSLTSCALE

図面がレイアウト内に配置されている場合、線はビューポート尺度に対して相対的に表示されます。システム変数 PSLTSCALE を設定することにより、レイアウトとレイアウト ビューポートとで異なるズーム係数で表示されているオブジェクトに対して、同一の線種尺度を維持することができます。

たとえば、PSLTSCALE を 1 (既定)に設定し、現在の線種を Dashed に設定し、ペーパー空間レイアウトで破線を描画します。次に、レイアウトでズーム係数 1x のビューポートを作成し、そのビューポートを現在にして、同じ線種 Dashed を使って破線を描画します。これらの破線は、まったく同じように表示されます。ビューポートのズーム係数を 2x に変更しても、レイアウト内の破線とレイアウト ビューポート内の破線の線種尺度は、ズーム係数の違いにかかわらず同じになります。

製品:

AutoCAD for Mac; AutoCAD LT for Mac; AutoCAD 製品;


この情報は役に立ちましたか?


サポートが必要な場合は、Autodesk Assistant にお問い合わせください!

Assistant が回答を見つけたり、担当者に連絡するお手伝いをします。


オートデスクではどのようなサポートが提供されますか?

ご利用可能なサポートの種類は、サブスクリプションのプランによって異なります。現在のプランでご利用可能なサポート レベルをご確認ください。

サポート レベルを確認